Jun 08, 2006
Hip-Hop元ネタ定番のジャズ#5 "Everybody Loves the Sunshine" / Roy Ayers Ubiquity
「ブレイクビーツ定番のジャズ」。 今回は"Everybody Loves the Sunshine" / Roy Ayers Ubiquity('78年作)。
70年代から現在に至るまで第一線で活躍し続けるキング・オブ・ヴァイブス、ロイ・エアーズ。
Roy Ayers (ろい・えあーず)(ロイ・エアーズ) : 音楽ダウンロード・配信サイト ListenJapan [リッスンジャパン] - Find Your Music! -
40年、ロサンゼルス生まれ。幼少の頃から母親にピアノを学び、大学でも音楽を専攻。母親と共に訪れたライオネル・ハンプトンのコンサートで、2本のマレットをプレゼントされたことをきっかけにプロのヴァイブ奏者を目指したという――うーん、なんともいいエピソードだ。
もともとチコ・ハミルトン楽団などで腕を磨いたジャズ・ミュージシャンだが、自身のバンド・ユビキティを結成してからはジャズ・ファンク/ディスコ/メロウ・ソウル/フュージョン方面で、「Running Away」「Love Will Bring Us Back Together」「Everybody Loves The Sunshine」「2000 Black」といった名曲を次々と輩出。ディスコにしてはエレガント過ぎるし、ファンクにしてはあまりに都会的――という一番微妙でニッチなポジションを確立しつつ、極上のムードで背後から包み込むような、汗クサくないブラック・ミュージックを展開し続けている。
…という説明で間違いないんですけど、時折、自分の酩酊感溢れるヨレヨレな歌をカマしたり、ヴィブラフォンのフレーズもかなりフリーキーで鋭角的だったり、「汗クサくない」感じではあるんですけど、ちょっと外れた感じが、また個性的なファンクネスを醸し出している、と言うか。 (所謂)「メロウ」な音作りではあるんですが、 当時溢れていた凡百の「メロウ」では無く、リズム感にしても音色にしても、Hip-Hopに於ける「メロウ」と地続きな感覚を備えている、と言うのがRoy Ayersの特徴じゃないかと。 the-breaks.comを見ても、ドラムブレイクだけと言う使い方よりも、ヴィブラフォンを含んだフレーズが使われ方が圧倒的に多いのです
なんといっても、表題作をサンプル、というか完全に乗っ取って歌モノR&Bにした'My Life' / Mary J. Bligeが金字塔ですよ。 イントロのピアノ部分をループして、ブルージィな歌モノにした'Turn It Up' / Masta Ace Incorporatedなんかも良いですね。 ラップで言うと、'Wake Up (Reprise in the Sunshine)' / Brand Nubianや、'Book of Life' / Common Sense辺りに共通な、声ネタをピンポイントで使ったネタ使いが多いですよね。 まぁ、それは原曲の完成度故、という事でしょうか。
'The Third Eye'をネタに使った'Passin' Me By (Fly as Pie remix)' / The Pharcydeは、今じゃCDで聴けるんですね。 良い時代だ…。 'Lonesome Cowboy'をネタにした'Too Much on My Mind' / Leaders of the New Schoolも是非。
こうやって聴き返すと、'90s前半のHip-Hopのサンプルネタ使いには、冴えた物が多かったようナァ、なんて、つい反動的なことを口走りそうに…。 まぁ、10年位前の音源が、まだ廃盤じゃなくて普通に買えるのですから、そこからまた新しい聴き方/視点が生まれれば、それは前向きかな、なんて(勝手に)納得してみたりもします。
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